神秘的で愛らしい新生児の姿を永遠に残すニューボーンフォト。その写真のクオリティを大きく左右するのが、実はおくるみ(ラップ)の「巻き方」です。プロが撮影したような、赤ちゃんが安心して眠る美しい写真は、この巻き方の技術にかかっています。
この記事では、ニューボーンフォトの基本となる2つの巻き方、「おひな巻き」と「ポテトサック」の具体的な手順を、初心者の方でも安全に実践できるよう徹底的に解説します。
ほどけにくくするコツは「テンションのかけ方」「布の伸縮性」「布端の固定」の3つ。このポイントを押さえるだけで、仕上がりは格段にプロフェッショナルなものになります。セルフでニューボーンフォトに挑戦する方も、フォトグラファーに依頼する方も、この巻き方の知識があれば、より満足度の高い一枚を残せるはずです。
なぜニューボーンフォトは“巻き方”が重要なのか?
ニューボーンフォトのクオリティは、高価な小物や背景よりも、赤ちゃんの包まれ方、つまり「おくるみの巻き方」で決まると言っても過言ではありません。その理由は大きく3つあります。
- 赤ちゃんが安心して深く眠りやすい
生まれたばかりの赤ちゃんは、手足が突然ビクッと動く「モロー反射」を起こしやすいです。おくるみで体を優しく、しかししっかりと包んであげることで、ママのお腹の中にいた時のような安心感を得られ、モロー反射が抑えられて落ち着いて眠りやすくなります。ぐっすり眠ってくれることで、穏やかで愛らしい表情を写真に収めることができます。 - 美しいシルエットが生まれる
適切な巻き方をすることで、新生児特有の丸みを帯びたフォルムが強調され、写真全体のシルエットが美しく整います。手足がまとまることで、ごちゃごちゃした印象がなくなり、赤ちゃんの小さな顔や表情に自然と視線が集中する、アートのような一枚に仕上がります。 - 写真がプロフェッショナルな印象になる
きれいに巻かれたおくるみは、写真に安定感と統一感をもたらします。シワなく丁寧に巻かれているだけで、写真全体が洗練されたプロフェッショナルな雰囲気に見えるのです。セルフ撮影でも、この巻き方をマスターするだけで、まるでスタジオで撮影したかのようなクオリティを目指せます。
成功の8割を決める「布の選び方」
美しいラップ巻きを成功させるためには、技術以前に「布の選び方」が最も重要です。どんなに手順が正しくても、布が不適切だと上手く巻くことはできません。
成功するための布の条件は以下の3つです。
- 優れた伸縮性があること
これが最も重要なポイントです。体にフィットさせ、シワなくきれいに巻くためには、布が縦横に伸びる必要があります。ニット生地やジャージー素材、ストレッチ素材と表記のあるものが最適です。逆に、ガーゼ素材は通気性に優れていますが伸縮性がないため、ニューボーンフォトのラップ巻きには不向きです。 - 薄手で柔らかい素材であること
赤ちゃんは体温調節が苦手です。厚手の布で巻いてしまうと熱がこもり、不快感からぐずりの原因になります。通気性が良く、肌触りの優しい柔らかい素材を選びましょう。 - 十分な長さと幅があること
理想的なサイズは約150cm × 50cm程度です。長さが十分にあることで、体を数周させることができ、しっかりと固定できます。幅が広すぎると扱いにくく、狭すぎると体を十分にカバーできません。ニューボーンフォト専用に販売されている「ストレッチラップ」や「撮影用ラップ」といった商品を選ぶのが、最も確実で簡単な方法です。
基本① おひな巻きの巻き方(初心者向け)
「おひな巻き」は、昔から行われている日本の伝統的な新生児の巻き方で、ニューボーンフォトでも基本となるスタイルです。顔周りがきれいに整い、赤ちゃんに安心感を与えやすいのが特徴。まずはこの巻き方からマスターしましょう。
手順
- 布をひし形に広げる
まず、床やベッドの上に布をひし形(◇)になるように広げます。そして、一番上の角を少し内側に折り返しておきます。この折り返し部分が赤ちゃんの首元にあたります。 - 赤ちゃんを中央よりやや上に寝かせる
折り返したラインに肩がくるように、赤ちゃんを布の中央より少し上に優しく寝かせます。 - 片側(右側)の布を体に巻きつける
赤ちゃんの腕を体側にそっと沿わせます。右側の布を持ち、肩からお尻に向かって体にぴったりと密着させながら、斜め下にきつく引きます。余った布は赤ちゃんの背中側にしっかりと差し込みます。ここが緩いと後からほどけてしまうため、最も重要なポイントです。 - 足元の布を持ち上げて包む
下の角を持ち上げて、赤ちゃんの足を優しく包み込みます。この時、赤ちゃんの足はM字に開いた自然な状態を保ち、無理にまっすぐ伸ばさないように注意してください。余った布は肩のあたりで内側に折り込みます。 - もう片側(左側)を巻きつけて固定する
最後に、残った左側の布を持ち、体をぐるっと一周させるように巻きつけます。この時も、布を軽く引っ張りながら(テンションをかけながら)巻くのがコツです。布の端は、再び赤ちゃんの背中側にしっかりと差し込んで固定します。
これで、顔まわりがすっきりと整った美しいおひな巻きの完成です。
基本② ポテトサック巻き(SNS映えするぐるぐる巻き)
「ポテトサック」は、その名の通り、じゃがいも袋のように赤ちゃんをまんまるく包むスタイルです。SNSでも非常に人気があり、新生児の小ささや丸いフォルムが強調される、プロ風の仕上がりになります。
手順
- 布を縦長に広げる
おひな巻きとは違い、布を縦長の長方形になるように広げます。 - 赤ちゃんを布の端に置く
布の端(上側)から赤ちゃんの頭が少し出る位置に、優しく寝かせます。 - 足を自然なポーズに整える
赤ちゃんの足を、カエル足のような自然に曲がった状態(M字開脚)に整えます。お腹の中にいた時の体勢に近いため、赤ちゃんがリラックスしやすいポーズです。絶対に無理やり形作らないでください。 - 下から上へくるくると巻いていく
布の下端を持ち上げ、足元から肩に向かって、体を筒状に包むようにくるくると巻いていきます。この時、巻くたびに布を左右に軽く引っ張り、テンションをかけながらシワを伸ばすのがきれいに仕上げるコツです。焦らず、少しずつ形を整えながら進めましょう。 - 上部を折り返して固定する
肩のあたりまで巻けたら、最後に余った布を内側へ折り込んで形を整えます。これで、コロンとした可愛らしいポテトサックの完成です。
よくある失敗と改善方法
失敗①:すぐにほどけてしまう
- 原因:巻き始めの固定が甘い、または巻く時のテンションが不足している。
- 改善策:「おひな巻き」なら最初の一巻きを背中側にしっかり差し込むこと。「ポテトサック」なら常に布を引っ張りながら巻くことを意識してください。
失敗②:シワだらけになってしまう
- 原因:布を引き伸ばしながら巻いていない。
- 改善策:布を体に巻きつける際、常に左右に軽く引っ張ってシワを伸ばすように意識します。一巻きごとに布をなでつけるようにすると、きれいに仕上がります。
失敗③:赤ちゃんが嫌がって泣いてしまう
- 原因:室温が暑い、お腹が空いている、おむつが濡れている、巻き方がきつすぎるなど。
- 改善策:撮影は授乳を済ませ、おむつを替えた満腹で満足している状態で行うのがベストです。室温は快適に保ち、赤ちゃんの顔色や呼吸を確認しながら、決してきつく締めすぎないように注意しましょう。
安全に撮影を行うための最重要注意点
ニューボーンフォトは、何よりも安全が第一です。以下の点を必ず守ってください。
- 首を常に支える:新生児の首はまだすわっていません。抱き上げたり体勢を変えたりする際は、必ず頭と首を支えましょう。
- 呼吸を確認する:布が顔にかかったり、首元を締め付けたりしていないか常に確認し、赤ちゃんの呼吸を妨げないようにします。
- 体温調整に気をつける:赤ちゃんは体温調節が苦手です。布で巻くと熱がこもりやすいので、室温を適切に管理し、汗をかいていないかなどをこまめにチェックしてください。
- 長時間の撮影は避ける:同じ体勢で長時間巻いたままにせず、適度に休憩を挟み、赤ちゃんの負担にならないように短時間で終えましょう。
プロのフォトグラファーがSNSに投稿しているような特殊なポーズの中には、実は複数の写真を合成して作られているものが多くあります。安全な知識なく見様見真似で無理な体勢をとらせることは絶対に避けてください。
まとめ:おくるみの巻き方を制する者が写真を制す
セルフでもプロに依頼する場合でも、ニューボーンフォトの成功の鍵は「おくるみの巻き方」が握っています。
今回ご紹介した基本の2種類、「おひな巻き」と「ポテトサック」のポイントは共通しています。
- 伸縮性のある布を選ぶこと
- 最初の一巻きをしっかり固定すること
- 常に安全を最優先すること
この技術をマスターすれば、赤ちゃんの魅力を最大限に引き出し、まるでプロが撮影したかのような美しいニューボーンフォトを自宅で残すことが可能です。一生に一度しかない貴重な新生児期。安全に配慮しながら、最高の思い出作りを楽しんでください。
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